1956年スカンジナビア歯科学会 初日カバー
歯医者さんで歯を赤く染められたことありますよね。
プラークを赤く染めるプラークコントロールとは? PCRとはなんでしょう?
プラークコントロールとかプロフィラキシスというものは、歯面からプラークを完全に除去することでではありません。そんな必要もないのではないでしょうか。
赤染めして歯面のプラークを完全に除去したとしても、歯肉縁下にもプラークが存在していて、これが歯肉炎を起こさせることを考えると歯肉縁下のPCRはどう調べるのでしょうね。 BOPでしょうかね。
歯肉縁上の PCRの数字が歯周病治療の必須の目安という有効な項目となるのでしょうか。
BOP15%以下PCRが20%以下ならばそのプラークコントロールは合格というような基準は古くはゴールドマン先生やグリックマン先生の教科書。近年ではリンデ先生に代表される世界の有名歯周病学者の教科書にはありません。
日本の歯科衛生士対象の商業雑誌にはいまだによく見られますし日本歯周病学会の症例報告にも出てきます。
ただプラークの量と歯肉の免疫力と力関係で歯肉炎が発生するという重要な関係があることはわかっています。
また歯肉縁上のプラークの除去は、歯肉縁下のプラークの毒性を弱毒化させることは以前から判っているのです。
歯ブラシを用いて長時間歯を磨いて100%除去することそれは大変苦労のいることなのです。
私は自分で100%歯磨きを経験していますので、こんな大変なことを患者さんに要求していいのでしょうか。
デンタルプラーク中の細菌は人体に見られる自然な細菌叢です。無害なものです、これらの細菌の存在が 口腔粘膜の健康に役立っているわけです。これが歯肉について歯肉の免疫力との力関係で歯肉炎の病変を起こすのです
プラークがあるから、お口の中の粘膜や機能が健康に保たれているともいわれています。
頑張って継続的に歯磨きすることは良いことに決まっています。
歯肉炎とプラークの関係の真実は 下記の古典的論文をお読みください。
Loe,H,: Experimental gingivitis in man J.Perio.1965.
特に歯科衛生士さんは BOP15が%以下PCR20%以下ならばそのプラークコントロールは合格という言葉に惑わせられないで 自分のしたことが 患者さんの よいモーティーベーションになっていることに 自信を持ちましょう。