注意:現在は、行っておりません。
ご自分の歯を利用してできる限り歯を活かす治療
歯の「移植」とは、不要な歯(親知らずなど)を抜歯して、歯の無い部分に穴を開けて植えたり、むし歯などで保存不可能な歯を抜歯し、その部分に植えることにより再度噛めるようにする治療法です。
この治療法は他人の歯では拒絶反応をおこしてしまい成功しません。
ご自身の歯のみでしか行えない治療法で、自家歯牙移植と言います。
自家歯牙移植は天然臓器の移植ですので、体に優しいばかりでなく、自分の歯のようにではなくまさに自分の歯で噛むことができます。
歯を移植する場合のメリットとデメリット
メリット
- 拒絶反応が無いので安全です。
- 治療の範囲は、歯が抜けた部分で済ませることができますので、両側の歯を削ったり、舌触りの悪い金具が歯ぐきを覆うこともありません。
- 傷口が大きい割にほとんど痛みがありません。
デメリット
- 移植した歯を暫く固定しておく必要があります。(3週間程度)
- 骨や身体の状態が悪いと施術することができません。
- 移植に適した歯が無いと施術できないことがあります。
- しっかり噛めるようになるまで少し長い期間が必要になります。
歯を移植する場合の治療の流れ
- 移植床(歯を埋入するところ)の準備
- ドナー歯の抜歯(埋入する歯の確保)
- 歯の移植
- 移植歯の固定(移植した歯が抜けないように隣の歯に繋ぐ)
- 傷口の消毒(翌日以降、傷口がある程度落ち着くまで約3、4日に一度の割合で来院していただきます)
- 根の治療(術後4週間を目処に行っていきます)
歯の移植での治療例
[1] 術前
[2] 術中 抜歯後
[3] 術中 移植後
[4] 術後 ブリッジ装着
歯内療法の治療例
根管内の消毒で感染源の除去が可能な場合に行いますが、根管内のすべての細菌が除去されるわけではありません。
[1] 術前
歯根の先端に大きな膿の溜りが黒い影で見えます。
[2] 術後
膿の原因となっている根管を消毒して再感染を止めた直後側方加圧充填法をしています。
[3] 歯髄の透明標本
側方加圧充填法の根管内の状態。院長が作成した歯髄の透明標本です。
[4] 術後12か月
根管充填後12か月後
外科処置をしないで顎骨内の膿は消毒しています。
歯の再植術の治療例
[1] 術前
顎骨内に黒く丸い影があるのは膿です。歯内療法も無理で普通は抜歯の処置になるでしょう。
[2] 術後
この歯を一度抜歯して顎骨内の膿を出し、根管内から顎骨に出る感染経路を止めて再び顎骨内に植え込みました。
[3] 歯牙再植後6か月
歯根の周囲に健康な骨が出来上がっています。